3月31日(現地時間)、ウェンブリー・スタジアムで日本代表がイングランド代表と激突する。W杯2026の開幕まで約2ヶ月半——トゥヘル監督が用意した35人の大所帯から、日本戦には主力が勢揃いする見込みだ。イングランドの招集メンバー、戦力構成、そして日本が警戒すべき注目選手を徹底的に分析する。
| 大会 | キリンワールドチャレンジ2026 |
|---|---|
| 対戦 | イングランド vs 日本 |
| 日時 | 3月31日 20:45(現地)/ 4月1日 3:45(日本時間) |
| 会場 | ウェンブリー・スタジアム(ロンドン) |
| 指揮官 | トーマス・トゥヘル(イングランド)/ 森保一(日本) |
「対戦相手はプレースタイルやランキングを考えると非常に強い相手だ」——トーマス・トゥヘル(イングランド代表監督)
異例の35人招集——トゥヘルの「二部構成」戦略
今回のインターナショナルウィークで、トゥヘル監督は異例の35人という大所帯を招集した。その狙いは明確で、W杯に向けた最終選考を2試合で効率的に行うためだ。
監督自身が「2つのキャンプに分ける」と公言した通り、ウルグアイ戦(3月27日)と日本戦(3月31日)では大きくメンバーを入れ替える方針を採用。ウルグアイ戦にはフィールドプレーヤー19人+GK4人の計24人が参加し、日本戦には追加で主力11人が合流して計27人体制で臨む。
ディーン・ヘンダーソン(GK)、ダン・バーン、マルク・ギュエイ、エズリ・コンサ、ニコ・オライリー、エリオット・アンダーソン、デクラン・ライス、モーガン・ロジャーズ、アンソニー・ゴードン、ハリー・ケイン、ブカヨ・サカ。この11人がウルグアイ戦を休養し、日本戦に向けて万全の状態で合流する。つまり、日本が対峙するのはイングランドの「本番仕様」に近い布陣だ。
招集メンバー35人の全貌
| ポジション | 選手名 | 所属 |
|---|---|---|
| GK | ジョーダン・ピックフォード | エバートン |
| GK | ディーン・ヘンダーソン | クリスタル・パレス |
| GK | ジェームズ・トラフォード | マンチェスター・C |
| GK | アーロン・ラムズデール | ニューカッスル |
| GK | ジェイソン・スティール | ブライトン |
| DF | マルク・ギュエイ | マンチェスター・C |
| DF | ジョン・ストーンズ | マンチェスター・C |
| DF | エズリ・コンサ | アストン・ヴィラ |
| DF | ハリー・マグワイア | マンチェスター・U |
| DF | フィカヨ・トモリ | ACミラン |
| DF | ジャレル・クワンサー | バイヤー・レバークーゼン |
| DF | ティノ・リヴラメント | ニューカッスル |
| DF | ルイス・ホール | ニューカッスル |
| DF | ジェド・スペンス | トッテナム |
| DF | ダン・バーン | ニューカッスル |
| DF | ニコ・オライリー | マンチェスター・C |
| DF | ベン・ホワイト | アーセナル |
| MF | デクラン・ライス | アーセナル |
| MF | ジュード・ベリンガム | レアル・マドリード |
| MF | コビー・メイヌー | マンチェスター・U |
| MF | エリオット・アンダーソン | ノッティンガム・フォレスト |
| MF | モーガン・ロジャーズ | アストン・ヴィラ |
| MF | アダム・ウォートン | クリスタル・パレス |
| MF | ジョーダン・ヘンダーソン | ブレントフォード |
| MF | ジェームズ・ガーナー | エバートン |
| FW | ハリー・ケイン | バイエルン・ミュンヘン |
| FW | ブカヨ・サカ | アーセナル |
| FW | コール・パーマー | チェルシー |
| FW | フィル・フォーデン | マンチェスター・C |
| FW | アンソニー・ゴードン | ニューカッスル |
| FW | マーカス・ラッシュフォード | バルセロナ(マンU所属) |
| FW | ノニ・マドゥエケ | アーセナル |
| FW | ドミニク・ソランケ | トッテナム |
| FW | ドミニク・キャルバート=ルーウィン | リーズ |
| FW | ハーヴィー・バーンズ | ニューカッスル |
注目すべきは、トレント・アレクサンダー=アーノルドが選外となったこと。トゥヘル体制下での序列が明確になりつつある。一方、マンチェスター・Uのコビー・メイヌーとハリー・マグワイアが代表復帰を果たしている。
日本戦の予想フォーメーション
トゥヘル監督は日本戦でW杯本番に近いメンバーを試すと見られている。ただし、ウルグアイ戦で負傷退場したマドゥエケとフォーデンのコンディションに加え、「ストーンズやベリンガムの状態も念入りに確認しなければならない」と監督自身が言及しており、最終的なメンバーは直前まで流動的だ。予想されるフォーメーションは4-2-3-1。
GK ピックフォード / DF コンサ、ギュエイ、ストーンズ or マグワイア、オライリー / MF ライス、アンダーソン / FW サカ、ベリンガム or パーマー、ゴードン / CF ケイン。ウルグアイ戦とは全く異なる「ベストメンバー」に近い構成。ストーンズのコンディション次第でCBの人選が変わり、10番はベリンガムとパーマーの競争が続く。
日本が警戒すべき5人の注目選手
1. ハリー・ケイン(バイエルン・ミュンヘン/CF)
バイエルンでの得点量産は衰え知らず。ポストプレーとフィニッシュの両面で世界最高峰のストライカー。日本のCB陣にとって最大の脅威となる。
2. ブカヨ・サカ(アーセナル/RW)
右サイドからのカットインは世界屈指の破壊力。スピードとテクニックを兼ね備え、瀬古歩夢や菅原由勢との1対1は試合の鍵を握る。
3. ジュード・ベリンガム(レアル・マドリード/MF)
レアル・マドリードで不動の地位を築いた22歳。ボックス内への飛び出しと得点力はMFの域を超える。田中碧や藤田譲瑠チマとのマッチアップは見どころ。
4. コール・パーマー(チェルシー/AM)
チェルシーの絶対的エース。左足から繰り出すシュートとスルーパスは精度抜群。フォーデンとの「10番争い」を制してスタメンに入れば、日本の守備ブロックの間でボールを受ける巧みなポジショニングに要注意。
5. デクラン・ライス(アーセナル/DMF)
アーセナルの心臓部。守備での潰し能力と、攻撃への切り替え時の正確な配球が持ち味。トゥヘル体制での中盤の軸として、日本のビルドアップに対するプレッシングの起点となる。
トゥヘルの戦術的特徴——日本はどう戦うか
トゥヘル監督はチェルシー、バイエルン時代を通じて「可変システム」を好む戦術家として知られる。守備時は4-4-2や5-3-2にブロックを形成し、攻撃時はSBの片方を中盤に上げるなど、状況に応じた柔軟な対応が持ち味だ。
日本にとっての対策ポイントは以下の通りだろう。
(1)サカの右サイド対策:カットインを許さない守備。左WBと左CBのダブルチームが鍵。
(2)ケインを孤立させるハイライン:ケインにボールが入る前の段階でプレッシャーをかけ、起点を潰す。
(3)トランジションの速さで勝負:イングランドの弱点は被カウンター時のCB間のスペース。三笘・伊東の速攻がチャンスを生む。
ウルグアイ戦から見えた課題
3月27日のウルグアイ戦(1-1)では、トゥヘルは控え中心のメンバーで臨んだ。フォーデン、ラッシュフォード、ソランケらが先発したが、攻撃の連携は物足りず、81分のベン・ホワイトのゴールまで均衡を破れなかった。さらに後半アディショナルタイムにはホワイトのファウルでPKを献上し、バルベルデに決められてドロー。日本戦では主力合流により大幅なクオリティアップが見込まれるが、ウルグアイ戦で見せた「崩し」の精度不足がどこまで改善されるかは注目点だ。
W杯グループFとの関連性
日本とイングランドはW杯2026で同じグループに入っていないが、両チームともに「優勝候補」としてベスト8以上を目指す立場にある。この親善試合は単なるテストマッチではなく、本番で対峙する可能性のある相手との貴重な力試しだ。イングランドは日本の3-4-2-1のハイプレスをどう攻略するか、日本はイングランドの個の質にどう対抗するか——W杯本番を占う90分になる。
(1)トゥヘルは35人を「二部構成」で運用。日本戦にはケイン、サカ、ベリンガム、ライスら主力が合流し、W杯本番仕様のメンバーで臨む見込み。
(2)ウルグアイ戦(1-1)は控え中心だったため、日本戦は攻撃の質が大幅に上がる。
(3)日本はサカの右サイド、ケインのポストプレー、中盤のライスを警戒しつつ、トランジションの速さで勝負したい。