ベンチでスマホ操作、デパイに厳しい視線

コリンチャンス(ブラジル)に所属するメンフィス・デパイ(オランダ代表)。22日のフラメンゴ戦での一場面が波紋を呼んでいる。試合中、ベンチに下りた同選手がスマートフォンを手にしたのだ。

チームスタッフが即座に注意。だがこの光景は、ブラジルサッカー界のOBから批判の声を招いた。元ブラジル代表FWルイス・ファビアーノ氏(元ACミラン)がこの件について、ESPN Brasilの取材に対し「欧州のクラブならあり得ない」と語った(ESPN Brasil、3月24日報道)。

欧州基準との落差を指摘

「欧州のクラブならあり得ない」。ファビアーノ氏の言葉は明確だ。一流クラブの規律感、プロ意識の違いを強調した。試合中のベンチでのスマホ使用は、集中力の散漫を示す行為。特にチームの主力FWの立場では許されない振る舞いと指摘される。

デパイはコリンチャンスの主力として期待される選手である。だからこそ周囲の目も厳しい。ブラジルでのプレーはプレースタイルだけでなく、規律面でも適応が求められることを改めて露呈させた。

3クラブ 異なるサッカー文化の衝突

メンフィス・デパイマンチェスター・ユナイテッドバルセロナアトレティコ・マドリードと欧州のビッグクラブを渡り歩いてきた。そこでは試合中のベンチでの振る舞いまで厳格に管理される。ブラジルサッカーの自由で情熱的な文化とのギャップが、この一件で鮮明になった。環境の違いへの適応は、ピッチ上の戦術だけではなく、クラブ文化への順応も含まれるという教訓だ。

デパイの加入はコリンチャンスにとって大きなニュースだった。エンターテイメント性と得点力を兼ね備えた攻撃手として期待された。だが実際のブラジル舞台での適応は、単なるテクニックの問題ではない。

INSIGHT

プロフェッショナリズムの可視化ルイス・ファビアーノ氏(元ACミラン・元ブラジル代表)の指摘は、南米と欧州のプロ意識の温度差を浮き彫りにした。年俸に見合う振る舞いが常に求められる現代サッカーにおいて、ベンチでの数秒間の行動すらSNSで拡散される時代。選手の「見えない時間」の過ごし方が、評価を左右する現実を示している。

スマホを触った時間は数秒だったろう。だがスポーツの現場では、こうした瞬間が評価を左右する。ベンチでの振る舞いはチームメイト、指揮官、サポーターの目に映る。

実は欧州の一流クラブでは、ベンチでの姿勢管理は厳格だ。スポーツドリンクを飲む角度、うなずく仕草まで指導される。デパイはそうした環境を知っている。ブラジルでの自由度の高さに甘えたのか、単なる習慣の違いか。いずれにせよ、改善が急務だ。

フラメンゴ戦はコリンチャンスにとって重要な試合だった。その緊張感の中で、選手のメンタル状態が露わになることもある。スマホ操作に走った理由も考慮すべきだろう。

だがファビアーノ氏の言葉は重い。「欧州のクラブなら絶対にしない」。この一言に凝縮された現場感覚は、デパイへの期待の大きさを逆説的に示している。

PERSPECTIVE

SNS時代の選手管理——「ベンチの数秒」が世界に拡散される現実 — かつてなら見過ごされたベンチでの振る舞いが、スマートフォンのカメラとSNSによって瞬時に世界中へ拡散される時代だ。デパイのスマホ操作は試合中継のカメラが捉え、即座にSNSで拡散された。欧州の一流クラブではベンチでの姿勢管理まで指導される。選手のブランド価値がSNS上で形成される現代において、ピッチ外の行動管理は契約交渉やスポンサー獲得にも影響する。「見えない時間」の過ごし方こそが、プロフェッショナルの真価を問うという教訓を残した一件だ。

KEY TAKEAWAYS
  • メンフィス・デパイコリンチャンス)がフラメンゴ戦の試合中にベンチでスマートフォンを操作し、チームスタッフから即座に注意を受けた。元ブラジル代表FWのルイス・ファビアーノ氏はESPN Brasilの取材で「欧州のクラブなら絶対にあり得ない」と批判(ESPN Brasil報道)。
  • マンチェスター・ユナイテッドバルセロナを経験したデパイだからこそ、その行動は余計に注目を浴びた。
  • プロ選手の規律意識は、ピッチ外の数秒間の行動にこそ表れるという現実を突きつけた一件だ。