80日後、日本はオランダと対峙する

2026年北中米W杯の開幕が迫っている。日本が入ったグループの初戦は、FIFAランキング7位のオランダ代表。欧州予選を無敗で突破したオランダは、プレッシングと縦への速さを維持しながら、よりポジショナルな構造を加えた「ハイブリッド型」への移行を進めている。

POINT 1 オランダの「ハイプレス4-3-3」——日本の弱点を直撃する構造

オランダの最大の武器は、フロント3(ガクポ、デパイ、ムルドゥイク)による前線からのプレスと、中盤3枚による中間ポジション支配だ。日本がビルドアップ段階でボールを失うと、そのままゴール前まで運ばれる危険性がある。3-4-2-1や4-2-3-1など、ビルドアップの形を複数持てるかがポイントだ。

POINT 2 日本の勝機——「カウンターの精度」と「守備ブロックの密度」

オランダがボールを持つ時間が長くなることは避けられない。日本の勝機はミドルブロックからのカウンターにある。三笘薫と伊東純也の両翼が高い位置で相手SBの裏を突き、上田綺世がゴール前で仕留める——このメカニズムの精度をW杯までにどこまで高められるかが勝敗を分ける。

日本とオランダの対戦史

日本とオランダのW杯での対戦は2010年南アフリカ大会のグループリーグまで遡る。そのときは0-1で惜敗したが、スナイデルのゴールだけに抑えた守備組織は高く評価された。しかし親善試合では0-3(2013)など大差で敗れてきた歴史もある。

あれから16年——日本サッカーは別次元の進化を遂げた。欧州5大リーグでプレーする選手が20名を超え、個の質は確実に向上している。その差は縮まっているか——それを測る意味でも、今回のスコットランド・イングランド戦は非常に重要な試金石だ。

W杯「ベスト8」への道を試算する

日本が今大会でベスト8以上を達成するためのシナリオを整理すると、グループリーグ突破には最低でも2勝(または1勝2分)が必要だ。オランダに勝てれば一気に突破が見えるが、仮に敗れても第2・第3戦で挽回する余地はある。

重要なのは、W杯本番の6月時点でどこまで選手のコンディションが整っているかだ。遠藤航(リヴァプール)・久保建英(レアル・ソシエダ)・板倉滉(アヤックス)などが本大会までに復帰できれば、戦力は大幅に上がる。

POINT 3 鍵を握る「3月遠征組」のパフォーマンス

W杯本番のスタメンを占う上で、3月のスコットランド・イングランド戦は最終試験だ。冨安健洋と伊藤洋輝のCBコンビが機能すれば、オランダの攻撃を封じる土台ができる。鎌田大地と佐野海舟の中盤コンビが世界レベルの相手に通用するかも、この遠征で答えが出る。

選手所属現状W杯本番の見通し
遠藤航リヴァプールコンディション調整中復帰見込み◎
久保建英レアル・ソシエダ怪我から復帰中復帰見込み○
板倉滉アヤックス選外選出見込み○
冨安健洋アヤックス3月遠征招集主力候補◎
守田英正スポルティング選外(CL出場中)選出見込み◎

W杯開幕まで80日。オランダとの初戦で日本が勝利を掴めるかどうかは、3月遠征での最終調整と、5月までの選手コンディション管理にかかっている。